看護士のための人工呼吸器備忘録

臨床工学技士の備忘録でーす。

肺リクルートメント法

  • リクルートメント手技については、現在のところ標準的な方法はありませんが、「気道内圧が高い+時間が長いほど効果は大きい」ことが分かっています。
  • 人工呼吸を行っても肺胞での含気が改善しない部分での含気を回復させるためには、最高気道内圧よりもさらに高い圧が必要であり、肺障害が重症なほど含気を取り戻すために長時間の高い圧が必要だったという臨床研究での結果があります。
  • 設定される換気モードはPCVやBiLEVEL (あるいはAPRV)ですが、自発呼吸のままに 換気すると圧を保持できない場合もあるため適切な沈静が必要です。
  • 再開通した肺胞の含気を維持するためには

    施行前より高いPEEPに設定して再虚脱を防ぐ必要があります。

APRV

  • APRVとは「気道内圧開放換気/airway pressure release ventilation」のことです。
  • APRVはventilatorの周期とは完全に独立して自発呼吸が行える。
  • APRVは2相性の陽圧換気である。低圧相時間を極端に短くし、高圧相から開放するモードである。
  • 高い平均気道内圧を維持できるため、酸素化に有利である。
  • APRVのグラフィックイメージを下記に示す。

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